人気ブログランキング | 話題のタグを見る

LOVE マシーンの謎

下記はとてつもない長文ですw あと、LOVEマシーンMVへのリンク等もありますので、
もし読んでいただける方は、ご自宅でゆっくり、音を出せる環境でどうぞ



一秒も見てないから全く知らなかったのだが、つい2時間ほど前に知った事実。
去年末の紅白で、モー娘。しかも、脱退した矢口らまで入った19人のモー娘。による、
この曲、Love マシーンが披露されたそうで、
またそのドキュメンタリーが、昨年12/30と今年の1/2の2回に分けてテレビで放送されたそうだ。
そして、その理由は、
昨年の紅白歌合戦出演者選考に際して行われたアンケートにおいて、
何とこの曲が赤組の1位になったからだと言う。

そのアンケートに結果で、他の曲をざっと見てみると、
例えば白組の1位はスマップの世界に一つだけの花、
他の上位曲もそのほとんどが、最近の曲で現在も人気のある歌手やグループの曲だ。
6年前の、しかもここまで落ち目wなグループ、モー娘。の曲が何故、赤組1位になったのか。
それは、この曲が、日本経済において、
多くのビジネスマン、OLたちの心に鮮明に刻み付けられた、
極めて重要な意味を持つ、運命的な曲だったからだ、とりょうは思う。

あるサイトの情報だが、この曲には番組によると、
30代のサラリーマンを中心にして、リクエストが多く集まったようだ。
そしてそのアンケート結果を受けて、紅白の製作スタッフが事務所にかけあった。
ここで紅白スタッフの口から「19人でやってほしい」という言葉があったらしい。
真実は明らかではないが、おそらく、これは「現在の」モー娘。ではダメなんだ。
つまり、後藤・矢口がいないLoveマシーンは、Loveマシーンではない、
と番組側は、アンケートを見て判断したのだろう。

そのとおり。

自分も思う。

さすがに今のメンバーで当時いなかったメンバーを外せと、NHKもよう言わないがwww、

おそらく。

真実は、当時オリジナルメンバーによるモーニング娘のLoveマシーン、という希望が、
圧倒的に強かったのではないのか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


後につんくはこの曲について、「音楽の神が降りてきて作った。」と語っている。 (by Wikipedia)

自分はそれは、音楽の神ではなく、まさに、「神」が降りてきて創ったのではないか、と思う。

後に関係者によって語られたところによると、
当初この曲に付けられた振り付けは「普通にかっこいい」ものであったらしい。
しかしそれを見たつんくが「自分の考えていたものと違う。」と言い出し、
いろいろと注文を付けた結果ほとんど全部やり直しになった。
その結果出来上がった現在のものは、
メンバーが最初は「本当にこれをやるのか」と思ったほど奇妙なものになった。
(by Wikipedia)

つんくに宿った神は、そのビジュアルに至るまで、
この曲についての明確なイメージを持っていたのである。

それについて、自分は、神の明確な意思を感じとることができる。

日本経済を、復活させる、という。

1999年9月9日発売されたこの曲。
誰もが、プロモーションビデオを初めて見た時、
強烈な違和感を持ったと言われる。
もう、それはそれは変な踊り(ダンスではない)で、
りょうも違和感ではかったが、心底びっくりしたものだ。

まあ、実際忘れてる人もほとんどだろうから、ここで一発見てみよう。

モーニング娘。 LOVE マシーン(音声注意)

見たら誰でもわかること。
これは、「ダンス」でなく、「踊り」なのだ。
しかも、その踊りたるや何と!

阿波踊りだ、音頭だ、ドジョウすくいだ、体操だ、反復飛びだ、日本の古泳法だ!

そして普通のダンスだって、日本のディスコ黎明期に存在していたような、
モンキーダンスとかもう日本に定着しきっているようなものだ。
いわばコートレットじゃなくて、トンカツなダンスだ!!!
だから、ちっとも新しくない、ちっとも最新じゃない、ちっとも海外って感じしない。

象徴的なのは、日本では1978年7月公開のサタデーナイトフィーバーの振り。
実際踊ったかどうかは別として、この振りは、日本人にとっての、
ディスコ・ミラーボール、そんなものの原点と言えるものだ。
そう、LOVEマシーンの踊りwには、どこにも「ポストバブル」の気配がない。
あらゆる踊りは、バブル以前に存在していたものなのである。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


音楽は、バブル以前のディスコミュージック第一人者w、
ダンスマンのアレンジだ。
この曲、もうやばいくらいカッコいい。
そう、今ビジネスシーンの第一線で活躍している奴らが、
一番遊んでいた頃、すなわち1970年代後半から1980年代。
そんな頃の、遊び人たちが一番慣れ親しんだ音楽なのだ。
全編を流れるあの象徴的なシンセの音は、
そのまんまりょうが高校時代ディスコで好きだった曲(名前失念)のパクリだし、
その裏でリズムを刻むメロディーは、1986年全世界で大ヒットしたバナナラマのヴィーナスだ。
70年代にヒットしたショッキング・ブルーを挙げる方も多いが、それは大間違い。
上記の方々、つーか俺は、そんなの知らないもん。ヴィーナスと言えば、バナナラマ。これ最強。
そう、今40~50、そして当時35~45前後の、一番重要なビジネスマンたちが、
自分が最も熱く感じられた時代を、完全にイメージできるものなのだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


最後に、歌詞。

サビの歌詞は、

日本の未来は Wow Wow Wow Wow
世界がうらやむ Yeah Yeah Yeah Yeah ♪
発売当時、不況のどん底にあえぐ日本経済を支えてた人間たちにとって、驚くべき非常識発言だ。
普通に考えれば、当時の彼らからすれば「何をバカなことを」と一蹴される話だろう。
でも、そうはならなかった。
それは、音楽、ビジュアル、そしてここに至るまでの歌詞の巧みな導入で、
何故かすんなり耳に入ってしまったようになっているのだから。

最初から見てみよう。

あんたにゃ もったいない
あたしゃ本当NICE BODY BODY BODY BODY
自分で 言う位 タダじゃない!じゃない?

熱けりゃ冷ませばいい
淋しけりゃEVERY BODY BODY BODY BODY
誰にも 分からない
恋愛っていつ火がつくのかDYNAMITE
恋はDYNAMITE
LOVEマシーンの始めの歌詞は、もうどうしちゃったの?ってくらい、
女のコが自信に満ち溢れた超タカビーな歌詞だ。
そしてその後「ダイナマイト」を連呼する。
これは、日本人がおそらく最も古典的に勢いを感じた時に使われた典型的な言葉だろう。
ここまでで、多くのリスナーは、
いつの間にかこの曲が自信に満ち溢れ、勢いある状態を容認するようになる。

そこに、急に入ってくるこのフレーズ。

どんなに不景気だって 恋はインフレーション ♪
「恋」以外は、なんと全部ビジネス用語だw
そう、突然ここで、女のコの気持ちや恋の話は、ビジネスシーンと恋愛がダブった姿となっていく。

こんなに優しくされちゃみだら
ここでいったん、再び恋愛のパウダーをふりかけといて、

明るい 未来に 就職希望だわ
なんといきなり就活である。
ビジネスマンがまだ就職前の、希望に燃えていた時代。
明るい未来を夢見ていた、そんな時代をイメージさせる言葉だ。
そのビジュアルでは、何故か飯田香織のウェディング姿。
何が何でも、ここで夢というキーワードをリスナーの頭に叩き込もうとする意図だろう。


ここまで用意周到に、音楽、ビジュアル、歌詞で舞台装置を整え、
いよいよついにここでブチかますのだ。

夢を。

日本の未来は Wow Wow Wow Wow
世界がうらやむ Yeah Yeah Yeah Yeah 
恋をしようじゃないか!Wow Wow Wow Wow
Dance! Dancin' all of the night♪
だからこそ、このフレーズには誰も抵抗感を抱かない。
そして、この曲は、オリコン初登場1位~3週連続1位、当時のモー娘。最大のヒットとなった。
この非常識なフレーズに、多くの人が不快感を持ったとしたら、
こんなにヒットするわけがない。

そして、この曲はCDよりもむしろ、カラオケで大ヒットする。
CDは4週目に一位の座を譲り渡したが、
カラオケではそのまま17週連続、当時としては新記録の大ヒット曲となる。
つまり、

この曲の歌詞を、それだけ多くの人が、自ら口にしたいと思ったということなのだ。

日本の未来は Wow Wow Wow Wow
世界がうらやむ Yeah Yeah Yeah Yeah ♪
誰もがそう思いたくても、そう口にしたくとも、恥ずかしくて口になんか絶対に出来ないこの言葉、
カラオケに行けば誰でも堂々と口にすることが出来る。
このCDよりもカラオケで圧倒的に好まれた事実は、そんな背景があると思う。


そして2番。

面白いのだ。
というか、ひたすらノー天気な曲じゃないのだ、このLOVEマシーンは。
アレンジが、「暗転」かのような静かなものになり、
まるで急に冷静になったが如き雰囲気で、こう始まる。

なんだか もの足りない どこにいたって愛してて欲しいわ
自分で 伝えるの 恥ずかしいじゃない!
理想の 二人だわ 夫婦
憧れよ EVERY BODY BODY BODY BODY
誰しも 気づいてない 恋愛って夢の落し穴MYSTERY
恋はMYSTERY
一見恋愛についての話に見えるが、これはそう単純ではない。
これは、まるで天まで届くかのような自信と成功に満ち溢れていた日本経済が、
その後見事に崩壊していくミステリーを、落とし穴という表現で象徴している。

そんなの不自然だって恋のインサイダー
それでも上手にされちゃ あらわ
そう、インサイダーかどうかは別として、いろんな問題をかかえて日本経済は低迷したのだ。
決して、この歌の前提だって現状、そんなに万全でも何でもないことは受け止めているのだ。
でも、彼女たちは問いかける。

幸せ 来る日も キャンセル待ちなの?
そんなにいつまでも、こんな不況が続くのか、と。

そして再び、ブチかます。今度は、ビジネスマン個々人に対して。

あんたの笑顔は Wow Wow Wow Wow
世界がうらやむ Yeah Yeah Yeah Yeah
夢があるんじゃないか!
Wow Wow Wow Wow
Dance! Dancin' all of the night
一億総自信喪失状態に陥っていた当時の日本人に、自信を持て、夢があると呼びかける。
このフレーズに、どれだけ多くのビジネスマンが、胸を熱くしただろう。

りょうは、今は亡き青山ビブロスで、みんながこの曲で踊り狂っているのを見た時、
マジで涙が出てきたよ。
あんなに誰もがどうしようもないと絶望していた時代に、
こんな歌詞で踊り狂えるひとたちが、こんなにもたくさんいたことに。

つーか、まだある?ビブロス。十番じゃないよ、青山ね。
昔アポロだったとこ。

ちなみにここらへんの前当たりから、何故か彼女らの衣装は、
働く女性のコスプレが急に登場し始める。
わかりやすくOL、スチュワーデス、バスガイド、ウエイトレス。
いやがおうでも、ビジネスのテイストが色濃く漂う。

で、歌詞に戻るわけだが、ここからは、80年代ディスコ黄金期に、
十番のマハラジャで異常にはやったフレーズ

Fuwa Fuwa Fuwa Fuwa
をひたら連呼。
ビジネスマンたちよ、自信に満ち溢れていたあの頃を思い出せ!!!

ここらへんから、彼女たちの標準的な衣装が、
ファーのついたコートとか、
イブニングドレス調のものとか、
妙にゴージャスなものであったことに気づく。
実は彼女たちはこの服、最初から着てたのだ。
でも、ここらへんに来るまでは意識できない。
なぜなら、小さくしか映らないようになっていたのだ。
でも、ここまでくれば充分。
いよいよ実は、彼女たちが、バブルを彷彿させるような衣装に身を包んでいたことがわかる。
そうだ、日本経済の絶頂期を思い出すのだ。
そんなゴージャス衣装、私服、ビジネスコスプレの繰り返しの衣装で、
この後の彼女らのアピアランスは、非常にメッセージ性が強いものとなる。

そしてここで、ふと冷静にさせる。
アレンジが、もの凄く静かなものに変わる。
この時ついに、この曲が何故「LOVEマシーン」なのかが、解き明かされるのだ!

Love Love Love マシーン Wow Wow Wow Wow
Love Love Love ステーション Yeah Yeah Yeah Yeah
Love Love Love ファクトリー Wow Wow Wow Wow
Love! Love is so wonderful
さて、マシーンと、ステーションと、ファクトリー、
こう並べられると、わかるでしょ?
機械、駅、工場。
そう、恋愛の歌にそぐわないのでビルディングとか出て来ないが、
こいつら全部、バッリバリのビジネス用語。
そんじゃさ、日本が真に競争力のあるビジネスって、何よ。
そりゃ、当たり前にわかるわな。
製造業だ。
何を製造?
機械だ。
そう、マシーン。
LOVEマシーンwww
ちょっと賢い人なら、「それは違う」とか言い出すだろうが、
そりゃアホ。
おまい、クルマがマシーンなの、忘れてるだろw
家電がマシーンなの、忘れてるだろ。
そう、東証のくくりの機械ではなく、
エレクトロニクスもITもクルマも、みーんなマシーンなんだよ!
もうタイトルからして、この曲は日本経済を象徴していたわけだ。
わかったかい、この曲の恐ろしさ、凄さ。

LOVEマシーンというタイトル、色情狂という意味だと批判するバカもいたようだが、
そりゃあくまで英語であって、ここは日本だ。
コートレットじゃねーんだよ、カツなんだよ。
マシーンとは、日本製造業そのものを象徴する言葉なんだ。
ここまできて、ちゃんと理解すれば、
この曲が、恐るべき緻密さでくみ上げられた、
モーツァルトも真っ青なとんでもない曲だと、わかったでそ。
そう考えると、全編を通じてやたら飛行機が出てくるのも、
周りを海に囲まれた日本の必然的ビジネスツールといえるし、
ピンクのCGの舞台も、妙に化学的な意匠がほどこされている。
つまり、マシーンだけでなく、ケミカルや商社も、
全編通じてメッセージとして発信されていたのだ。

そして、最後、曲はついにクライマックスへ向かっていく。

日本の未来は Wow Wow Wow Wow
世界がうらやむ Yeah Yeah Yeah Yeah
恋をしようじゃないか!Wow Wow Wow Wow
Dance! Dancin' all of the night

モーニング娘。 もWow Wow Wow Wow
あんたもあたしも Yeah Yeah Yeah Yeah
みんなも社長さんも Wow Wow Wow Wow
Dance! Dancin' all of the night
ここまで書いてきたら、このフレーズの凄まじさがわからない人は、そうはいまい。

歌い手である、モーニング娘。
そして聴き手である、あなたと私。
働き手である、みんな。
そしてそれをリードする、社長。
みんな、自信を持て、夢を持て、と呼びかける。

どうよ、この凄さ。

どこぞのバカが、何兆円使うよりも、よほど日本人を奮い立たせる。
よほど、将来の夢に向かって努力できる。
こんな曲、世界中どこを探したって、
この曲だけだと思う。


全てにおいて、神が設計したかのようにしか思えないこの曲、
誰がどう考えたって、福岡の不良シャ乱Qのつんくが設計できるとは思えない。
まさに、神がかりだ。

景気自体は特に海外要因も含めて様々な要因でぶれるので、なんとも言えないが、
「景気は気から」と言われる「気」の部分において、
日本人の心をこれほどまで好転させた要因は、他にないのではないか。
そして、その後日本経済は、本格的な回復過程へと入っていくわけであるが、
それを誰もが確信できた2005年末に、
その先人たちの努力により景気回復の過程を実感できその恩恵を受けたであろう、
そしてそんな彼らの姿のBGMにこの曲を見出すであろう30代サラリーマンたちの声によって、
この曲が紅白で歌われたのは、とても象徴的な事実だ。

さて、この話に納得する人も、アホかと思う人も、
もう一回これを見て欲しい。

もしかしたら、2000年以降、景気の底割れが起こらず、
その後景気回復過程に日本経済が入っていけたのは、
もしかしたら、この曲のおかげかもしれないんだから。

モーニング娘。 LOVE マシーン
by ryouchanxp | 2006-07-18 22:00 | 音楽 映像
<< オサーンなオフ アクセス解析 >>