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娘に日本の消費マーケットについて語るw

北海道に娘が行っちまってもう1ヶ月。
向こうではネット環境がない(他人の家に居候)ので、このブログを更新する意欲が全くなかった。
つくづく、自分は何のためにこのブログや某SNSをしていたのか、よくわかる。
帰ってくるのは、多分9月くらいかな?
それまで会えないので、実につまらない日常であるのだ。

それはともかく、4月10日に娘と会った時の会話を、ふと思い出したので、書いておこう。
ことの発端は、寿司食い放題の六本木雛寿司での、娘のこの一言に始まる。

「スーパーとかで服を買う人って、何考えてるんだろー」

おいおい、自らをイトーヨーカダーと呼ぶ俺になんということを!
ワイシャツや普段着を全てイトーヨーカドーに依存する俺なのにw

「おいおい、俺は、イトーヨーカドーで買った服たくさん持ってるんだよ」
「へーそうなの?」
「ワイシャツ、今持ってるの全部ヨーカドーで買ったし、あのカーキのパンツとかもそうだよ」
「そうか~、最近スーパーもいろいろ改良しているとか言うもんね」
「あのさ、週末のヨーカドーにいるのは、8割が、若いかどうかは別として、カップルなんだよ」
「えーそうなの?」
「そうさ、今やスーパーは、デートスポットなんだよ」
「えー?マジ?」
「そうさ、だって、スーパーって、言ってみればレジャースポットなんだから」
「へー。。。。。(納得いかない表情)」
「あのね、何で世界最大のスーパー、ウォルマートや、世界第二位のカルフールが日本でうまくいかないかわかる?」
「わからない、てかカルフール知らない、ウォルマートもよく知らない」
「ウォルマートは世界最大、というか世界ダントツのスーパー、”エブリディロープライス"をポリシーに、世界的に大成功してる会社。
 日本には西友を買収みたいな方法で日本に入ってきたの。
 カルフールはフランスなんだけど世界2位、こいつは幕張に直営店を出して日本に進出したんだ。
 でも、カルフールは結局数店舗の店舗展開で日本を撤退して、
 ウォルマートも最初ウォルマート流を西友に押し付たんだけど、それがうまくいかずに、
 結局 日本流のやり方をしてるんだよ」
「へぇ~何で?」
「それはね、日本にコンビニがあるからなんだ」
「えー、セブンイレブンって、アメリカのじゃないの?」
「大元のブランドはそうなんだけど、セブンイレブンは日本に来て全く別物になったんだ。
 それで、今やアメリカのセブンイレブンはI&Yに買収されて日本の会社なんだよ」
「えーマジで?でも、何でコンビニとスーパーと関係あるの」
「だって、例えばりょうは、コンビニで雑誌以外ほとんど買わないよね、
 飲み物も、食べ物も、まずスーパーかディスカウントで買うじゃない。
 でも、世の中には、コンビニでそういうの買っちゃう人たくさんいるでしょう。
 ○○こもそうじゃん。
 簡単に言うと、そういう人っていうのは、とても財布のヒモがゆるい人なんだよ。
 高くてもいいから、手短に楽に買い物したいっていう、そういう人たちなの。
 これを、売り手の側から見れば、言ってみれば甘い客は、みんなコンビニで買い物してるわけよ」
「甘い客?」
「そう、財布のヒモがゆるい客。高くても、身近な場所で買い物を済ましてしまう人たち。
 そういう連中が、みんなコンビニで買い物をするから、スーパーに来る客は、みんな厳しい客になっちゃうんだ」
「厳しい?」
「そうそう、りょうみたいに、絶対に玉子は100円台後半では買わないとか、
 パスタは1キロ200円を下回った値段じゃないと絶対買わないとか、
 そういう価格についてすごく強いポリシーを持ってる客。
 コンビニの収益源は主に食品と飲料と雑誌なんだけど、
 再販で価格が統一されてる雑誌じゃなきゃ、コンビニでは買わないわけなんだ、そういう奴は。
 だから、日本の消費者は、極論すると、コンビニで普通に買い物する人と、
 そうじゃない人間に大別されるんだ。
 だって、俺とか普段そういう買い物していると、コンビニの値段がバカらしくて買う気しなもん。
 で、甘い客をコンビニに確保されているゆえに、
 結果厳しい客ばかり沢山来るスーパーでは、スーパー同士の競争から、
 必然的に利幅を下げて、そういう厳しい客を集める工夫をせざるを得ないのさ。 
 考えてご覧、原価90円の品物を100円で10売るお店と、150円で3しか売らないお店どっちが儲かると思う?
「あ、100円だと利益100だけど、150円は利益180だ?」
「そう、100円は売上は倍なんだけど、利益は半分なんだよね、150円と比べて。
 つまりさ、コンビニだとものすごく少ない売上で高い利益が出るのよ、
 つーか、そういう150円で買う客はコンビニが確保して、100円じゃなきゃ買わない客ばっかスーパー来るわけ」
「へぇ~」
「そう、日本にコンビニさえなきゃ、そういう甘い客もみんなスーパーとかに来るでしょ?
 そうなれば、100円じゃなくても売れるのよ、120円とか130円で。
 でも、150円で買ってくれる客はみんなコンビニで買っちゃうから、
 結局100円でしか買わない客を相手に競争しなきゃいけないわけ、ほかのスーパーと。
 だから、日本のGMS(スーパー)の利益率は、極端に低いのよ。
 つーか、明らかな過当競争で、本来赤字でも当然なの。
 でも、各社赤字にしないために、血みどろの工夫をしてしのいでるんだよ。
「どんな?」
「それが、最初に言った”デート”の話なんだけどさ、
 日本のスーパーは、消費をレジャーにすることに成功したんだ。
「えええええ」
「だから、週末の巨大GMSにはカップルばっかりいるんだよ」
「信じらんない」
「例えばさ、ほかの店で100円で売ってたものを、原価割れとしか思えない80円で買えたら、
 なんか自分が能力ある気がするのわかる?
 賢く買った、みたいな。
 これって、さっき言った”厳しい客”については、とても楽しいことなんだよ。
 なんか自分の能力が証明された、みたいな。
 だから、日本のスーパーは”特売”をひっきりなしにするし、
 それを否定した”ウォルマート流”はうまくいかなかったんだ。
 逆の言い方をすれば、ウォルマートが言う”エブリデイィロープライス”は、日本では通用しないんだよ。
 毎日同じ値段だと、それは自分の能力、それは幻想なんだけどさ、それを発揮できないじゃん。
 そうじゃなくて、自分がタイミング?をとらえて安く買えた、という満足を日本の消費者は求めてるんだ。
 安いことはもちろん、原価割れレベルまでの安さを実現して、初めて日本の”厳しい”消費者は満足するんだよ、
 ことスーパーに来る客はね」
(娘ひたすら感心)
「だから、日本の消費市場は、世界一洗練されているんだ、これはさ、
 日本以外のGMSがターゲットとしている社会階層のレベルが、
 コンビニによってGMSと分断されているのが理由なんだ。
 つーか、そうでなければ、世界トップ2の手法が日本で全く通用しない理由が説明できないんだ」
「すっごい納得した」
「だからこそさ、日本を除く海外ではおよそ”作業”でしかない日用品の買い物が、
 日本ではデートとして成立するのさ。
 特売も含めて、いかに消費を楽しくするか、という工夫が、日本のGMSにはあふれてる。
 だからこそ、それこそ”世界ベスト2の手法”も”世界トップ2”のブランドも、通用しなかったわけだ。
 世界で最も進化している消費形態の、日本のGMSを否定しちゃダメだよ。
 わかった?」
「わかった!」

なんとなく、単に安い服を買っているという事実を壮大な話でごまかしただけのような気もするがw

ちなみに、100円ショップや99ストアについての理屈は、あるけどこの日は説明しなkった。
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by ryouchanxp | 2006-05-24 01:47 |